在留資格

永住権を申請する前に役立つエントリー

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外国国籍の方に対する、永住権などの在留資格申請の業務や帰化申請といった、国際業務に関する相談行政書士としてよく受けます。そこで今回は、永住権を取得しようと考えている方、帰化申請をするか永住権を取得するか迷われている方に役立つことを書いていきます。永住権取得を考えている方の参考になれば幸いです。

永住権についての詳細は以下の記事で解説しています。↓
永住権とは?申請方法や条件等を行政書士が解説します。

日本で永住権を申請するには?

日本で永住権を申請するには、必要書類を収集し入国管理局に対して申請をする必要があります。
そして永住権以外にも、資格外活動許可申請在留資格変更申請在留期間更新申請在留資格取得許可申請なども入国管理局に対して申請することになります。

これに対して、帰化申請は法務局に対して申請をするので、申請先が異なることに注意が必要です。
また、帰化申請には手数料は必要ありませんでしたが、永住権の申請には手数料が必要になります。
ちなみに永住権の申請手数料は8000円になります。

永住権ビザの必要性は?

永住権を取得することのメリットは

1、日本における社会的信用性の増加

永住権を取得できるということは、基本的には10年以上日本に住んでいたということの証明になります。
そのため、住宅ローンなどの融資を受けやすくなること。
また、職場での信用のを得ることができます。

2、在留活動の制限がなくなる

外国人が日本に在留するためには、日本で行う活動に応じた在留資格を取得しなければなりません。

例えば、
日本で新しくビジネスを始めるために、日本国内で会社を設立し「経営管理」という在留資格を取得して日本に来た場合、夜間に現場仕事などの他の仕事をする不法就労とみなされ、在留資格を取消される可能性があります。
しかし、永住権を取得すると活動の制限がなくなるので、自由に職業を選択することが可能になります。

3、在留資格の更新手続きが不要

在留資格には期限があります。つまり、引き続き日本に在留するには、入国管理局で在留資格の更新手続きをしなければなりません。永住権を取得することで、在留資格の更新手続きは不要になります。

4、国籍は従来のまま

帰化申請をすると、従前の国籍は失われ日本国籍になります。永住権の場合は、国籍は従来のまま日本に定住することができるようになります。

などのように、永住権を取得すると上記のようなメリットがあります。
また、在留特別許可の可能性が上がるなどのようなメリットがありますので、永住権を取得することは日本で活動を行うにあたって非常に有効な在留資格になります。

しかしながら、永住権取得ではなく帰化申請をするメリットもありますので、帰化申請をするか、永住権を取得するかでお悩みの方は、一度ご相談ください。

永住権取得の条件は?

永住権取得の条件は
基本的には、正規の在留資格を取得して、継続して10年以上日本に滞在している人が対象になります。

また、日本人配偶者等や永住者の配偶者等の資格を取得している場合は、3年以上
定住者の在留資格を取得している人は、5年以上日本に住んでいる場合も対象になります。
それ以外には

1、素行が善良であること

懲役や禁固、罰金などに処せられたことがないということが重要になってきます。つまり、悪いことをしていないか?ということです。

2、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること

安定して生活ができる資産があるのか?また、そのための技能をもっているのか?ということが重要になります。

3、納税等の義務を履行していること

住民税や年金などを滞納していないか?ということが重要になってきます。

4、健康であること身元保証人があること

これは法律上の要件ではありませんが、実務上は 健康診断書や身元保証書などの提出を求められることがあります。

永住権や帰化や色々な言い方がある?

永住権、帰化など日本に定住するための方法はありますが、永住権は従前の国籍のまま日本に定住することができます。

それに対して、帰化の場合は従前の国籍を喪失し、新たに日本国籍を取得しますので、大きく内容が異なってきます。

身元保証人は必要?

法律上の要件ではありませんが、実務上は身元保証人を求められることが多くあります。

この身元保証人は、日本人または永住者の資格を有する外国人に限られています。

就労資格からの永住申請の場合は、雇用主に身元保証人になってもらうことになります。

まとめ

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永住権の申請をすると外国国籍のままで日本に定住することが可能になります。

しかし、他の在留資格とは異なり、期限の定めなく日本に在留することができるということは、永住権取得の要件は厳しくなっています。

もちろん個人でも永住権の申請は可能ですが、必要書類も多くなってきますので、法務の専門家である行政書士に依頼することも一つの選択肢として有効になります。

また、帰化申請と永住権取得で迷われている方においては、帰化、永住権取得どちらにもメリットがありますので、どちらにするか迷われている方は、一度当事務所にご相談ください。必ずお力になります。

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