中国籍の方が帰化を検討した時に多くの書類が必要になります。
その中でも、中国人の方が日本国籍に帰化する時に必ず必要になる書類の1つに「国籍証明書」と言われるものがあります。
今回は、この「国籍証明書」について詳しく解説していきたいと思います。
中国籍の方で帰化申請を検討している方の参考になれば幸いです。
帰化申請については、以下の記事でも詳しく解説をしています。↓

2022.11.18
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国籍証明書とは
国籍証明書とは、「中華人民共和国国籍法第9条」の規定に基づき、「外国人定住している中国籍の方が、自身の意思で外国籍(日本国籍)に加入し、又は外国国籍を取得した場合に直ちに中国国籍を自動的に喪失する。」という文面が記載された証明書です。
中華人民共和国国籍法第9条
第九条 定居外国的中国公民,自愿加入或取得外国国籍的,即自动丧失中国国籍。
中華人民共和国国籍法第9条では、上記のように規定されています。
国籍証明書の取得方法は?
国籍証明書は、在日の中国大使館・領事館で申請することで取得することができます。
例えば、大阪在住の中国籍の方が帰化申請をする場合は、中華人民共和国駐大阪総領事館にて申請することで取得することができます。
中華人民共和国駐大阪総領事館について
中華人民共和国駐大阪総領事館の情報は以下のとおりです。
・所在地:大阪府大阪市西区靭本町3-9-2
・電話番号:06-6445-9481/2
・領事業務お問い合わせメールアドレス:osaka@csm.mfa.gov.cn
・受付時間:月曜日〜金曜日(中国、日本の休日は除く)9:00〜12:00
・ホームページ:中華人民共和国駐大阪総領事館
※新型コロナウイルス感染症の影響等により変更されている可能性があるので、事前に確認することをお勧めします。
国籍証明書の取得に必要な書類は?
国籍証明書を取得するためには以下の書類が必要になります。
①パスポートの原本及びコピー
②住民票の原本(3ヶ月以内のもの)
③在留カードの原本及びコピー
④証明写真
⑤中華人民共和国国籍退出申請書
上記の書類が必要になります。
また、未成年の子供と同時に帰化する場合は、子供の国籍証明書を取得するために以下の書類が必要になります。
①子供のパスポートの原本及びコピー
②子供の出生公証書又は出生医学証明書等
③親のパスポートの原本及びコピー
等が必要になります。
なお、中華人民共和国駐大阪総領事館内に証明写真を撮影する機器も設置されているので、当日撮影することも可能です。
また、中華人民共和国駐大阪総領事館はとても混雑しているので、朝一番の開館した時が比較的混雑がましなので、その時間がおすすめです。
ただし、昨今の感染症の影響等で事前にメール等で問い合わせを行わないといけない可能性があるので、事前に問合せをしておくことがベストです。
中華人民共和国国籍退出申請書のひな形と記載例
上述したとおり、国籍証明書の取得には「中華人民共和国国籍退出申請書」を作成し、申請する必要があります。
以下に、「中華人民共和国国籍退出申請書」のひな形(中国語と日本語)と記載例(日本語)を掲載しておきます。
中華人民共和国国籍退出申請書のひな形
中華人民共和国国籍退出申請書(日本語記載例)
国籍証明書は日本語訳が必要
帰化申請の書類は全て日本語に翻訳して提出する必要があります。
そのため、国籍証明書も当然中国語で発行されますので、日本語訳に翻訳する必要があります。
日本語訳については、以下の記載例の参考も以下に掲載しておきます。↓
・国籍証明書の日本語訳のひな形
国籍証明書の日本語訳の記載例
国籍証明書はいつ取得すればいい?
以前までは帰化申請をする場合、国籍証明書は最後に取得するものでした。
しかし、近年は最後に取得しなくても大丈夫になっています。
そのため、ある程度書類が整って、帰化申請まで問題なくできるという予定がたった段階で取得することになります。
また、国籍証明書は申請して即日発行されるわけではなく、10日~2週間程度の期間が発行まで必要になります。
代引きで郵送等も対応していますので、郵送で取得することになります。
そして、国籍証明書を申請をした場合、現在保有しているパスポートのハサミが入れられ使えなくなるということを心配している方も多くいらっしゃいます。
しかし、こちらのパスポートが切られるという対応は最近はされておりませんので、国籍証明書の取得を申請しても問題なくパスポートが使えますので安心してください。
国籍証明書の申請は本人がすること
国籍証明書はとても重要な書類です。
そのため、代理申請は認められておりませんので、帰化申請者本人が直接することになります。(ただし、未成年の場合は法定代理人等が手続きをすることは可能です。)
まとめ
今回は、中国籍の方が帰化申請をする時に必要になる「国籍証明書」について考えてきました。
帰化申請には「国籍証明書」以外にも多くの書類が必要になり、とても大変な手続きになります。
そのため、帰化申請を検討している場合は、帰化の専門家である行政書士に相談するという方法も有効な選択肢です。
当社も帰化申請の手続きをサポートした実績が数多くありますので、是非一度相談してみてください。
今回の記事が日本で生活をしている中国人の方の参考になれば幸いです。
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